[東京会場]会場フォトレポートを公開しました

「植物×匠」展 会場フォトレポート
現在開催中の東京会場の様子を、写真とともにご紹介します。
本展は、日本の伝統的な木造建築を支えてきた「植物」と「匠」の技に注目し、「組む」「葺く」「編む」「つなぐ」の4つのテーマで紹介しています。
「組む」 ― 木と木を組み合わせる技



会場に入ると、まず目に入るのは「木造住宅構造模型」。
映画『となりのトトロ』(1988)に登場する草壁家住宅(1935年頃建設の設定)をモデルにした大型展示です。スギ、ヒノキ、マツなどを柱や梁、桁などに適材適所で使う様子がわかります。


壁面には、建築によく用いられるスギ、ヒノキ、アカマツ、クリの植物標本と、それぞれの板材や鉋屑を展示。実際に手で触れたり、木の香りを楽しむこともできます。


さらに、釘を使わずに木をつなぐ「木組み」の技を体験できるコーナーも。実際に手で組んで確かめてみてください。
「葺く」 ― 屋根を形づくる植物
ここでは「茅葺き」「檜皮葺き」「杮葺き」を紹介。ススキ、ヨシ、ムギワラの標本とあわせて、屋根の構造模型を展示しています。



茅葺き:高知・梼原に伝わる伝統的な茅葺き構造を再現。棟は「針目覆い」と呼ばれる西日本特有の形式で、地元の職人が4日間かけて会場で葺き上げました。


檜皮葺き:檜の樹皮を使った屋根。材料や道具一式を映像とともに紹介しています。


杮葺き:薄い木の板を重ねて葺く技法。こちらも材料や道具とともに映像でわかりやすく解説。


さらに、茅葺き屋根と檜皮葺き屋根を直接手で触れられるハンズオン展示も。ぜひ本物の質感を体感してください。
「編む」 ― 竹や草を編み、形にする
ここではマダケ、ヒメガマ、イグサの標本とともに、白竹、壁下地、天井材、畳、網代などを展示。



白竹や畳、網代がどのように職人の手で作られていくのか、製作道具とあわせて映像でご覧いただけます。
「つなぐ」 ― 植物と人、人と未来をつなぐ
最後のコーナーでは、植物と人との関わり、そして未来へのつながりについて考えます。

映像コーナー

会場内には映像コーナーも設けています。「伊勢神宮の川口萱地(短縮版、2分25秒)」「阿蘇山の茅(短縮版、2分48秒)」2作品を4K映像でご覧いただけます。
今回の展示は、普段は見ることのできない屋根の構造を、目の高さでじっくり観察できる貴重な機会です。東京会場は9月28日(日)まで。お見逃しなく!
その後は、神戸・竹中大工道具館にて 10月11日~12月14日 に開催予定です。
詳しくはこちら👉:https://plantsandcrafts.dougukan.jp/